紅一点×SnowMan⑩ (ページ34)

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side MIYADATE ページ34

ラ『はぁ、、、。』

最近、ラウールがため息をついていることが多い。

目『はぁ、、、。』

こっちもか。目黒もよくため息をついている。
最年少勢がこうして大人しいと、楽屋は結構静かだ。

目黒は正直理由は分からない。

だけど、ラウールは分かる。

初主演映画が公開されて、
SNSで色んな評価を書かれているからだろう。

こんなことは良くないことだけど、
俺たちの仕事は色んなことを言われてしまう。

この現代のネット社会においては特にだ。

長く芸能界にいれば、あしらい方も分かるけど、
ラウール初めての主演で、かつまだ高校生だから。

色々と心にくることがあるのだろう。
かなり精神的にきてる感じがする。

みんなもなんとなく分かっているからこそ、
なかなか触れられずにいる。

A『おはよう。』

深『はよー。』

「おはよう。」

そんな中、姫が楽屋に入ってきた。

姫は7月期のドラマがかなり話題になっていて、
映画の公開も控えている。

忙しさは相変わらずSnowMan1だ。

A『何この空気？』

姫は楽屋がいつもより大静かなことを不思議に思って、
俺に小声で聞いてくる。

「まあ、最年少組が物思いにふけってるんだよね。ラウールは多分映画のことかな。目黒は、、、分かんないな。」

A『うーん。なるほどね。』

眉間に皺を寄せて、どうしようか考えている。

俺や他のメンバーも考えてはいるんだけど、
一歩が踏み出せないままだった。

A『ラウちゃん。』

ラ『、、、。』

A『昨日、レイトショーで映画観てきた。終わってから、お客さんの反応見てたけど、ニコニコして楽しかったって言ってたよ。』

姫、忙しいのにわざわざレイトショー見てきたんだ。
事前に見たから内容は知ってるはずなのに。

ラ『、、、。』

A『だから、大丈夫。』

ラ『Aちゃんに何が分かるの？』

ラウールがようやく言葉を発したと思ったら、
まさかのセリフで。

その瞬間、楽屋の空気が凍りついた。